時と時空の思い07
「どれ、腹の傷をお見せ、薬草をぬって上げよう」
楓おばあちゃんは深刻な顔をして話始めた。
「しかし困った事になった。四魂の玉が再びこの世に
出てしまった以上・・・それを狙う悪しき妖怪達が狙
って来るだろう」
「あの妖怪みたいにな」
「ううん。人間もだよ・・・」
私は思わず口に出していた。
不信がられないだろうか・・・。
「そうじゃ・・・の言う通り、戦乱のこの世
に四魂の玉があれば、どの様な野望も達成できようか
らな」
普通のスルーされた。
それもそれで寂しいけれど。
「へぇ」
感心した様に頷くかごめちゃんだが、ふと、犬夜叉に
顔を向けた。
「あんた、何で四魂の玉が欲しいの?強いし、こんな
玉の力が無くったっていい・・・」
犬夜叉はごろんと床に寝転がって完全無視だ。
まったく大人げの無い500以上の年なのに・・・。
「こやつは半妖ゆえ」
しかも、楓おばあちゃんがそう言ったとたん、床に拳
で穴をぶち破って起き上がった。
うわぁ。
こっちまで木屑が飛んできた。
「ばばぁ!さっきっからオレを知ってんのかよ!」
ちなみに、またも私は隅の方に座っております。
何だか寂しい今日この頃、私の前でストーリーはどん
どん進んで行く。
「分からんかね?無理も無いが・・・。おぬしを封印
した桔梗の妹楓だよ」