時と時空の思い05
あのあと百足女郎は、どんどんと恐ろしい姿へと変わ
って言った。
「くくくくくくくくっ」
声も不気味だし全部がいやだ。
その様子を離れた場所から見ていた私の顔は真っ青に
違いない!
御神木にかごめちゃん達もろとも縛りつけられそうに
なったのを、犬夜叉に気をとられている内にスル
リと抜け出した私は、四魂の玉目掛けて駆け出した!
(あと少しっ!!!!)
あと少しで手かせ届く!
「やれ口惜しや!いつの間に抜け出した?!」
そう言った百足女郎はもの凄いスピードでこっちへと
迫ってきた。
「ちくしょぉぉぉお!!!」
向こうでは犬夜叉が盛大に吼えている。
そんな事より助けて欲しい・・・。
切実に。
そんな事をしている間に百足女郎は四魂の玉を飲み込
み
バチバチバチ!!!!!!!!
物凄い勢いで、異形の姿へと変わって言った。
ぞぉぉ・・・。
妖怪の姿は今や見るも無残に、元の姿の面影など
消え去っている。
不気味すぎる。
泣いていいですか!!!!!!!!!!!!!!!!!!
その時。
犬夜叉が何か言うと、かごめちゃんが一気に犬夜叉の
胸の矢に手を伸ばした。
「抜いてはならん!!!!!」
いつのまにか、隣に来ていた楓ばあちゃんが大声で
叫んだ。
でも、この運命は変わりはしない。
それに変わってもらっても困る!
ここで、あの妖怪にやられるのは嫌だ!
「その矢は犬夜叉の封印。そやつを自由にさせてはなら
ん!!!」
「でも、このままじゃみんなあの妖怪にやられちゃう
!信じても良いんじゃないかな?今は」
この後の話を知っている私はもちろん、知っていなく
とも、このままよりましな事ぐらい分かると言う物だ。
「そいつの言うとおりだぜ!このまま百足女郎のえさに
なりてーのかっ!そいつが、玉を完全に取り込んじまっ
たら・・・・。終わりだぜ?」
そう言って、私のあとに続きかごめちゃんを急かす犬
夜叉。
「どーした女このまま俺と死にてーのか?!」
それを聞いていたかごめちゃんは、ひとつうなずくと、
決心したようで、犬夜叉の矢に手をかけた。
「いっけぇぇぇぇ犬夜叉ーーーーーーー!!」